2023年 07月 04日
河合先生が「やって来る」 |
おはようございます。
今月は河合隼雄月間。
昨夜読んだ『あいまいの知』のなかで、印象的だった話。 中沢新一との対談で、中沢が言う。 (南里要約) 北米インディアンの『今日は死ぬのにもってこいの日』の著者はアメリカ人。 しかし、この本をネイティブアメリカンのおじいさんが見たら、「これは違う」っていうんじゃないか。微妙だけど、自分の知っている世界とは全部違っている、と言うんじゃないか。
ではでは、今日もご機嫌元氣な1日にいたしましょう。
一昨日の夢で、自宅(といっても糸島の家ではない)に何者かが侵入した跡を発見しました。
目が覚めてから、この夢はなにを意味しているんだろう?
と考えていたところ、和歌山のモンさんからLINEが入りました。
「猫楠舎の近所の人から、照明がついていると聞いたけど、家売れたん?」
あ、夢はこのことか!
地元の不動産屋さんが内覧終了後に照明を消し忘れたようです。
夢はたいてい変化球で来ますからねぇ。
夢をなんでも現実と結びつけるわけではありませんが、わりと最近夢の活用がおおくなっているかもしれません。
夢のブリコラージュです。
先月から「河合隼雄ふたたび」で、河合本を再読している影響か、夢の感度が上がっているようにも思います。
あ、と思いました。
なぜなら、ワタシがこの本を、ネイティブアメリカンの死生観だと思い込んで読んでいたからです。
なんてお人好しなんでしょうか、とほほ。
「あいまい」のメリット、デメリットがあり、それこそどちらが良いと言えないのですが、河合先生はの日本人があまりに自覚がなさすぎること、それはある意味なかなか宗教的な生き方ともいえる、とおっしゃっています。
そして、『泣き虫ハァちゃん』は河合先生の最後の著作。
丹波篠山に育った6人兄弟の5番目ハァちゃん、「どんぐりころころ」のどんぐりがお山に帰れずかわいそうと泣いてしまう男の子。
河合先生が講演途中で嗚咽したという記述を立て続けに目にしたところだったせいか、泣き虫は幼少時からだったんだなぁと、微笑ましく、かつ昭和ノスタルジーに浸れる物語。
岡田智子さん描く懐かしさと温かみあふれる挿絵。
谷川俊太郎さんの「来てくれる」という詩、コレが泣かせるんですよ。
恥ずかしながら、真夜中にオイオイ泣きじゃくりました。
ラストだけ抜粋します。
私がもう言葉を使い果たしたとき
人間の饒舌と宇宙の沈黙のはざまで
ひとり途方に暮れるとき
あなたが来てくれる
言葉なく宇宙の一陣の風のように
私たちの記憶の未来へと
あなたは来てくれる
なんでも自分の都合のいいように解釈するワタシは、
あぁ、河合センセ、がワタシのところにも来てくれてるなぁ、と思うわけです。
そうじゃなきゃ、こうまで夢が符合しないもの。
まぁ、ワタシはこんなふうに思えるから、生き延びてきたんだともいえる。
昨日は近所の設備会社さんから丸い飛び石4個を貰いました。
散歩のとき、これ使わないなら売ってくれないかなぁ、と思っていたもの。
思い切って、お聞きしたら、
「持ってていいけん」
でした。
なんでも聞いてみるもんですね。
今、差し入れの品をアレコレ考え中、コレも楽しい。
by cs-nanri
| 2023-07-04 09:11
| 本がなければ