2023年 09月 26日
『ユング心理学と仏教』河合隼雄 |
おはようございます。
昨日はスーパーねこ友第1弾出荷、月1の沼ゾウ君とのお金の勉強会がありました。
のほほんショロー生活にしては盛りだくさんな1日。
とはいえ深夜の読書習慣は相変わらず。
昨夜、河合隼雄の『ユング心理学と仏教』を読了。
世界のトップクラスのユング心理学者から毎年ひとりを招聘して行われる由緒あるフェイレクチャーに東洋から初めて呼ばれた河合隼雄。
そのときの講演した記録が本書。
西洋近代思考法と仏教的思惟・世界観の間に身を置き、クライアントとの面談の中で深められてきた「ひとのこころを理解すること」の意味、その方法と考え方が網羅されている。
・中心に沈黙があり、その沈黙の顕れとして言葉がある
・私はかなしみの中心に自分を置こうと心がけている。その場にずっといると、楽しい世界がひらかれてくる。
・私はもともと怒りの感情を表現するのに抵抗がありましたが、最近ではクライアントに対しても、まっすぐに怒りの感情を表現できるようになったと思っています。感情というものは他に表現する上において、自我が関与していることは明らかですが、その根は非個人的なものと感じらるものがあり、それらを表現することは、人間関係を深める上で意味があると思っています。
読んでいて、宮沢賢治に通じるものを感じます。 仏教と科学、統合と統合されないもの、などなど。 どうも賢治や河合先生は、横のつながりだけではなく、縦のつながりを持っていたヒトのようです。
今朝、『銀河鉄道の夜』初期バージョンをYouTube朗読で聴きました。 最終版とは違う。 なにが残って、なにが削られ、なにが付け加えられたのか? なかなか興味深いものがあります。 河合先生が賢治作品の中でお好きだった『毒もみの好きな署長さん』は新任の警察署長が川で違法な発破をして魚を捕る話。 これ、銀河鉄道や風の又三郎などにも出てくるんですよね。 いけないことだけど、むやみに楽しくワクワクすること。 晩年チベットに修行に行くことを考えていた河合先生、生涯にわたって「悪」をどう捉えるかというテーマがあったように思います。 というふうに、あれやこれや連想が膨らむので、散歩にでも行かないと頭が爆発します。
さぁ、今日もご機嫌元氣な1日にいたしましょう。
by cs-nanri
| 2023-09-26 10:00
| 本がなければ