2024年 01月 03日
河合隼雄『ケルト巡り』 |
おはようございます。
丸1日遅れで能登半島地震のことを知り、こころがざわざわ、ぞわぞわしています。
こんなときはなにを言っても空々しくなってしまう。
オノレの暮らしを続けるしかない。
河合隼雄『ケルト巡り』からの引用。
子どもが怖い話を聞きたがるのは、自分の好きな人に話してもらっていれば怖いけれど怖くないからである。
輪廻転生するということは、いま自分が生きている生活だけで完結する必要がないことを意味する。
土地自体が精神というか魂を持っているといった「ゲニウス・ロキ」というものがある
印象的だった文章をアトランダムに並べただけで特段意味はありません。
混迷した日本の行く末を案じておられた様子が伝わってきます。
ナバホやケルトといったひとびとの生き方、人との間の取り方というのかな、そんな言葉では説明しがたい領域が日本人の感性に近いらしい。
宗教以前、暮らしに宗教的なものが根付いていて、わざわざ宗教と言わんでもいい。
ふと
「亢龍悔いあり」
という言葉が浮かびます。
天に昇りつめた龍は下るしかない、といった意味ですが、進歩を極めた自然科学も同じではなかろうか、と。
下降する過程でのバランスのとり方が大事なのだと思う。
ただ昔に戻ればいいってもんじゃないですからね。
河合先生はそれを模索しながら、神話を研究し、各国の遺跡を訪ねたんですな。
ナバホやケルトの儀式風習生活スタイルを継続させている様子を肌を感じながら、はたして日本人として今後どうしたらええんか、ちゅうことを考え続けた。
本を通じて、今も河合先生から教えてもらえることに感謝だ。
特に考えず何氣なく手に取る本が、うまい具合につながっている。
これも「意味のある偶然」。
今回の地震、それに続く航空機事故から何を学ぶのか。
情報に踊らされず、オノレのあり方をしっかと見つめる機会としたい。
どうぞ今日もご機嫌元氣な1日でありますよう。
by cs-nanri
| 2024-01-03 08:20
| 本がなければ